長野県里親制度、認定登録に向けて⑯〜長野市にて登録前研修2日間〜

現場のリアルな声やグループワークで感じた色々

10月10日、11日の二日間行われた長野県里親制度、養育里親希望、特別養子縁組里親希望者が受ける登録前研修。

1日目は講義をぶっ通しで聞きました。法で定められていることを理解しながら、里親に求められることを学んでいきます。

各施設にいる専門の里親相談員さんが、ご自身が施設で子どもたちと過ごして体験した事を交えお話してくださいました。

社会的養護を必要とする子どものココロを想像力を働かせ理解する。生活環境や生活習慣に大きな違いがあることを理解する。虐待とは何かを理解する。発達心理学から子どもの成長を理解する。真実告知についてや具体的な事務手続きや確定申告についてとか。保健師さんから性のことやインターネット、スマホについての事や健康管理の事も講義がありました。

2日目は実際長年養育里親さんとして里子さんと暮らしたり、特別養子縁組里親になり養子を迎えたり、一時預かりといって、週末や夏休み、冬休みに迎え入れるホストファミリーとしてもされているベテラン里親さんのリアルな声を聞く時間と、午後からはグループワークで
実際に自分の考えや感情などを話す時間になりました。

正直、現実は甘くないよ。子どもを迎えたいっていう気持ちはわかりますが、これだけの大変さもありますよ、覚悟ありますか?と問うような時間だった気もします。

ちょっと気分的に重い空気も流れました。それでも皆さんは、里子さんを迎える気持ちに変わりはありませんか?みたいな意図もあるのかなぁと思いました。

私だけでなく、他の参加者の方も2日目に「昨日は気分がどよーんとした、大丈夫なのか?ホントにできるんだろうか…って思っちゃって」とお話される方もいました。

職員の方がこの2日間を通して、やっぱりちょっと難しいかな…と気持ちが変化してもそれは全然構いません。よくご夫婦、家族と話しあってみてください。とおっしゃってました。

夫婦2人で話し合い気持ちは変わらないねってなったんですが、実際は苗字も違う子だけれども自分の子だと思って生活することが大事なんじゃないのかな、って旦那さんは言った。

ベテラン里親さんのお話を聞き、現実の大変さも聞きました。18歳で終わりじゃない関係性とか、私が質問したことにも丁寧に答えてくださいました。

日々の生活はマニュアル通りなんかなくて、現場では感情的にもなる。そんな時はとにかく場を離れてます。落ち着くと気づきもあります。研修で学んだことが頭に入っているかいないか、知ると知らないじゃやっぱり違っていたと思うので学んでおくことは大切だと思いますね…というお話もありました。

2日目のグループワークで「アイメッセージ」の練習やあなたならこんなシチュエーションの時にどうしますか?という問いに考えを述べる時間があったのですが、私たちは普段いかに自分の感情を理解しているようでわかっていないって気づきの時間にもなります。

旦那さんも感情を伝えるのは苦手なようで、ファシリテーターの方に「あなたはそこでどんな気持ちですか?」と聞かれてもよくわからないとなった場面があった。

私自身も今内側に何が起きているのかわからなくなると、ただイライラしたり、外側の何かや人に反応するだけで止まってしまってモヤモヤがしばらく続く時があります。感情って1つだけでなく、幾重にも重なっているから余計にわからなくなりますよね。

それを子供にわかるように「私は〇○(自分の感情)と思ってる。理由は〇〇だから。だから○○(相手に望む行動など)だと私は〇〇(自分の感情)です」って伝えるのって相当実践していかないとハードル高い…正直。

例えば…
「ふざけて自転車に乗るのやめなさい!」
をアイ(I、私)メッセージにすると
「あなたがふざけて自転車に乗ると私は不安で怖い。自転車が倒れてケガするかもしれないとか、どこかぶつかってしまうのは危険だから。前や周りをよく見て自転車に乗ると、安心だな」

言わねぇー!笑笑
まぁ、でも言えたら理解し合える気がする。まずは夫婦でもアイメッセージで伝えとない時なんか全然あるし、夫婦で練習してみます。

私、ただでさえ言葉足りないので、笑

後グループワークの中で私たち夫婦の番が来まして「難しい質問だと思いますが、境界線やプライバシーのテーマです。例えば性的虐待を受けた子どもは入浴や肌の接触を拒絶する場合もあります。そんな時あなたはどうしますか?と聞かれる場面もありました。

私は「お風呂は気持ちいいもの、毎日お風呂で身をキレイにするもの、身だしなみは整えるものとかっていう概念を自分が持っているんだなって気づき、一旦外す。その子がどれだけ嫌な事かを理解しようとする」としか言えませんでした。

本来ならお風呂に入ると楽しいよっていかにその子がお風呂好きになるとか、大丈夫になるようにしていくのかってのが役目なのかもしれませんが、私もお風呂嫌でしたし、入らないでいいなら入りたくないって引きこもった時期もありまして、とにかく嫌、汚くてもそんなん関係ないって時がありました。

何が正解かわからない。これは血の繋がり有る無し関係なく、子育てに正解なんてないんですよね。全てのお母さん、自分の最大限で、自分の中の愛だと信じているからこそ、それぞれの子育ての方法が生まれる。

いい子に育ったから正解でもないし、道を踏み外すから失敗でもないし。

私の母親は子育てを失敗してしまったと思い生きてました。実際子供の起こす出来事を見れば、失敗したと言いたくなるのもわかります。
随分母とも戦い、言い争うことをやってきたので、やり切った感は十分。

今思うのは母でなければ、父や私や弟が起こして見せてきた数々のこと、精神的に耐えられなかったんではないかなぁと思っています。それくらい「鋼鉄な女」である母は乗り越えて笑ってきたタイプ。改めて感謝。私はそんな母の娘だからそのDNAありがたいと思っています。

2日間の登録前研修が終わり施設での実習が始まります。飯田市の風越乳児院と風越寮に申し込みました。旦那さんの夏から設計して準備してきた仕事から11月からさらに忙しくなるみたいで、そこに実習とかレポートとか入り大丈夫かなぁーってのはありますが…

最近の女性性の気づきが大きくて実習前に気づいてホントに良かったなぁと思ってます。また実習が終わったらブログに書きたいと思います。

長野県里親制度、認定登録への道のり
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