お父さん、ありがとう

アンジェロが虹の橋を渡った1週間後、父が光にかえりました。

父の呼吸の様子が変わったと施設の看護師さんから連絡があり数日は毎日施設に会いに行きました。

父につながり愛と光を送ったら、銀杏の木のところで立っているような感じで、その横にはアンジェロが立ってた気がします。一瞬だったけどそんな風に見えて、だんだん意識をこの部屋に戻すとアンジェロが父のベッドの足元に寝てる感じとか祖父母も感じたような…あぁホントにもうすぐなんだなぁとぼんやりしながら受け入れました。

3月から入居した三日市場の「かざこしの里」さん。フロアー長さんはじめ職員皆さまがあたたかくて、ありがたくてこちらでお世話になって本当によかったです。

夏頃に父の看取り期間の初期段階に入り、本人の意志を尊重し病院へは行かず施設でできる最大限をしながら最期までみていただいた施設の皆さまに本当に感謝してます。

「名古屋に帰ろうね」と飯田の葬儀会社に名古屋へ搬送していただきました。車椅子の母も名古屋に連れて行く事に不安もありましたがなんとか一緒に名古屋に帰る事ができました。

17、8年前に多分2、3年くらいアルバイトさせていただいていた名古屋市昭和区の西田葬儀社さん。

今のお仕事に辿り着くまで様々なアルバイトをしてきましたが、私の人生の中で本当にご縁をいただけてよかったなと思う会社、お仕事です。今回父の事で亡くなる前に西田葬儀社さんへ事前に相談をさせて頂きました。 

当時色々な事を教えてもらい大変お世話になり心に寄り添うお仕事をされていた姿を見ていました。

いずれ両親がもしもの事があればお願いしたいと思っていた方に見送るサポートをしていただき、本当に心強かったですし、お久しぶりにお会いすることができてお話もできて嬉しかったです。

写真撮るよーってカメラ向けたらピースし笑った、笑

当時専務でいらっしゃった現在の社長からのお気持ちもありがたく会社の皆さまに出棺を見送っていただき、会社が大きくなっても当時と変わらぬままで感謝の気持ちでいっぱいでした。

働いていたのはずいぶん前だし退職後連絡を取っていたわけでもないのに覚えていてくださって嬉しかったです。

飯田から名古屋へ搬送し無宗教のお別れのカタチにしたいという要望を最大限サポートしていただき安心を感じながら終える事ができました。

私がまだクリスタルボウル奏者となる前、父が師匠夫妻のクリスタルボウルを聞いた時に「何だあれは?よくわからんけど胸の辺りがスッキリするな…」と珍しく感想を言いました。それから師匠夫妻のクリスタルボウルサウンドセラピーに一緒に行ったりしました。

私が奏者になってからは名古屋の実家で奏でたり、飯田に引き取ってからも自宅で奏でたり、看取り期間に入ってからまだ会話できる時に入居していた部屋にクリスタルボウルを持って行き奏でました。

お別れの日の朝、クリスタルボウルを。
感謝いっぱい、いのちの調和への祈りを込めて。
愛と光を送り奏でました。

ずっと父に対して素直になれずにいた弟でしたが、氷が溶けるように最後はとても素直に父に対しての思いを表現し私たち夫婦にも心から感謝を伝えてくれました。

それは今回担当しサポートしていただいた方の棺の蓋を閉じる前の優しい声かけで背中を押してくださったおかげと肉体を離れた父がくれた愛だと思いました。

もうなんも思い残すことない。

こうして見送ることができたのは3年前に「名古屋からこっちに連れてきて一緒に住んで介護しよう」と伝えてくれた旦那さんや隣に住む旦那さんの両親がそうしたらいいと言ってくれたおかげです。

飯田に帰り父の骨壷を置き、手を合わせたらものすごい優しいありがとうの感覚に包まれまた感謝の響き合いに泣きました。

人間として不器用な生き方で、父の人生はアルコール依存症からの認知症、多分肝硬変(詳しい検査はしてなくて多分って先生が言ってました)で終えましたが、私は父の娘でよかったと思っているし母も「ありがとう、またね」と言ってました。 

見える世界だけではわからなくなる私たちの本質の愛。どうあれ愛ですね。好き嫌いがなくなる事でもないですし言葉で言い表せない領域だなと思います。

これを感じているのって父をとことん大嫌いで憎んだし恨んだし呪ったくらいの激しい感情を持った相手だったからだなぁと思うのです。私が体験したかった事。

名古屋で見送ることが出来て良かったです。

私たち夫婦だけで見送ることになってもいいか…とどんな風でも大丈夫だなと執着を手放したおかげですごく楽になり、結果父は孤独なさみしいお別れ、出棺、火葬ではなく思った以上に多くの皆さまにあたたかく見送っていただけました。

お父さん、よかったね
私もよかった、ありがとう

一緒に暮らしてる里子さんは初めての体験をして、家庭に暮らしているからこそ経験する事を通して感じてると思います。

里子さんの目に映るもの全部が珍し過ぎて触りたくて霊柩車に乗りたいとか言い出すし、部屋を出たり入ったり忙しく動き回るし、焼香炭に興味を持ち熱いの分からず触りたいってなったり…

「ちょっと、それ触らないでそこに置いといて」「ちょっと落ち着いて静かにして」ってハラハラしましたが、途中からはもーいいやってなり私のちゃんとしなきゃを崩壊させる時間をくれてありがとね、里子さん